「可愛らしい」は原文melbi cmalu(直訳:美しい的に小さい)の訳です。
「可愛らしい少女」に「あの」とか「その」とかを付けないと、「可愛らしい少女向けの学校」のように取れてしまいませんか?
671376 も同様です。
「可愛らしい少女向けの学校」が「(可愛らしい少女)のための学校」という意味であれば原文の解釈として合っています。
但し、原文では「可愛らしい少女」が「学校」を修飾しているという修飾関係がわかるだけです。
「ための」という情報付加が正しい解釈となるかどうかは文脈次第です。
ロジバンでは単にABCと単語を並べた場合、
((A→B)→C)と、
まずAがBを修飾し、そこから出来上がった言葉がさらにCを修飾します。
説明の都合上、強引に日本語の単語である[木]、[リンゴ]、[上]を使って示すと、
[木][リンゴ][上]: (木のリンゴ)の上
[上][リンゴ][木]: (上のリンゴ)の木
[リンゴ][木][上]: (リンゴの木)の上
[リンゴ][上][木]: (リンゴの上)の木
と、言った感じです。
この時、「木のリンゴ」が「木に実を付けたリンゴ」を意味するのか、
それとも「木製のリンゴ」を意味するのかは日本語と同様に曖昧で文脈に依存します。
ロジバンでは例えば「リンゴの木」を
①ti tricu lo plise これは実際にリンゴ属の植物である木です。
②ti tricu le plise これは私がリンゴ属の植物と形容している木です。
③ti tricu la plis これは私がリンゴと呼んでいる木です。
④ti tricu pe lo plise これは実際にリンゴ属の植物であるものに関連がある木です。
⑤ti lo plise tricu これは「実際にリンゴ属の植物であるものに関連がある木」です。
等々…、他にも郡、集合、代表、典型、などで詳細に区別可能ですが、
④⑤における「リンゴ」と「木」の関係は日本語の「の」と同様で
その関係は曖昧なまま特定されません。
ちなみに④は述語的な表現(「~はリンゴの木です。」)、
⑤は名詞的な表現(~は「リンゴの木」です。)という違いがあります。
丁寧なご説明には深く感謝致しますが、私は、この文がロジバン文の訳として合っているかどうかではなくて、日本語として実際に表現されない文だと言いたかったのです。
簡単に言えば、「可愛らしい少女の学校」って一体何??という疑問です。
学校を修飾するものは普通、もっと具体的特徴であり、例えば、
「躾けの厳しい学校」
「伝統を重んじる学校」
「個性を伸ばす学校」
「不登校になった子供のための学校」
「一流大学を目指す子供が通う学校」
「音楽家を目指す子供のための学校」
「英語教育に力を入れている学校」
「帰国子女を多く受け入れている学校」
「良妻賢母を育てる女子校」
「不良が多いという噂の学校」
など。
しかし、「可愛らしい少女の(ための)学校」は理解できないのです。
「可愛らしい少女」は定義できませんし、さらに「可愛らしい」が「学校」に掛かるのかもしれないとなると、なおさら解りません。校舎が可愛らしいのか何なのか…。
「あれは、あの可愛らしい少女の(=少女が通っている)学校です。」
「あれは、なぜか可愛らしい少女ばかりいる学校です。」
なら解ります。私的見解であることが明確だからです。
ロジバン文の正確な訳であるなら、そもそもそのロジバン文の意図するところが解りません。
意図がよくわからなのいので確認させて下さい。
提示して戴いた「可愛らしい少女向けの学校」という日本語文についてです。
この文章は、
①理解できる翻訳例
②理解できない翻訳例
のいずれとして挙げられたものなのでしょうか?
私は①として理解したのですが、もしかして②でしたか?
よく考えたら以下の英文(原文に適合しています。)に合うと思われる自然な日本語訳を提示して戴いた方が話が早そうです。
"That is a school for girls who are beautifully small."
この文が、「可愛らしい少女向けの学校」という意味ならば、文法的に間違いの無い正しい文であっても、現実的に想像することの出来ない文、つまり②であるから、そんなはずが無いと思って意見しました。
英文を訳した方が早いとのことですが、TATOEBAでは、訳したい文のみを見て訳すのが基本のようですので、他の訳とつじつまを合わせるやり方は好ましくないと思います。
不思議ですね。同じ日本人でありながら、私にとっては非常に不可解なこの文が、arihatoさんにとっては自然なのですね。
あまり考えすぎると判断能力に支障をきたすので、この件についてはしばらく時間を置いてから又考えてみようと思います。^^
>"That is a school for girls who are beautifully small."
色々な文を同時にみていたためコメントの対象を間違えました…。
(自分でも判りずらい日本語だと思ったので見直していました。)
これは下記英文の直訳でした。(直訳といってもロジバンの場合はそのまま通じるので他言語とは位置づけが若干異なります。)
"That's a little girls' school."
つまり原文の多義性をそのまま表す日本語訳が目的にかなう日本語訳です。
(そもそも無理だったかも…)
>不思議ですね。同じ日本人でありながら、(略)
日本語の文章に関してそれを自然と感じるかどうかについてはそれほど大きな違いを感じてません。
現実的かどうかに関する認識の違いは想定している文化の範囲が異なるためだと思います。
ただ、理解の仕方について私は既に一般的な日本人とは言語感覚がずれているかもしれません。
というのも私の学習しているロジバンという言語が「サピア=ウォーフの仮説」という
学説の研究用に作られたもので既にそれを実感しているからです。
「サピア=ウォーフの仮説」
如何なる言語によってでも現実世界は正しく把握できるものだとする憶測を懐疑し、
言語はその話者の世界観の形成に差異的に関与することを提唱する仮説。
しばらく時間を置く前に一言付け加えます。
TATOEBAでどんな文を見る時も、誰もそれがロジバンを訳したものだとか、ロジバン学習のための文だとは思わないということです。
又、このサイトに入ってこなくても、検索サイトにいきなりここの例文が現れることがあります。
ですから、例えば日本語なら、あくまでも日本語として自然であり実用的であること、又現在は使われなくなりつつある表現でもかつては実用的であったことが第一条件ではないか、というのが私個人の考えです。^^
>TATOEBAでどんな文を見る時も
これについては私も申し訳なく感じていますが、A言語とB言語があった場合にどちらが原文か判らないのは仕様的に問題だと思います。
原文解釈よりも自然な日本語を求めれば日本語の主語に「彼」や「彼女」などはほとんど使えなくなってしまうと思います。
> 原文解釈よりも自然な日本語を求めれば日本語の主語に「彼」や「彼女」などはほとんど使えなくなってしまうと思います。
この件に関しましては、時間のある時に是非じっくり議論したいものです。^^
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added by arihato, December 17, 2010
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